朝4時。
まだ空は暗く、街の音もしません。
スマホの画面にそっと手を伸ばし、時間を確認します。
まただ。
布団にくるまりながら、再び眠ろうと目を閉じても、頭の中には昨日の仕事のこと、返信し忘れたメール、来週の予定が次々と浮かびます。
まるで夜の交差点に次々と車が入ってくるように、考えが止まりません。
「なんで、毎朝こんなに早く目が覚めちゃうんだろう?」
そんなあなたの”早すぎる朝”は、もしかしたら「早朝覚醒」という不眠症のサインかもしれません。
この記事では「早朝に目が覚めてしまう原因」と「改善のヒント」をお伝えします。
早朝覚醒とは?
不眠症にはいくつかのタイプがあります。
「寝つけない」「途中で何度も起きる」「眠りが浅い」といった症状のなかでも「早く目覚めすぎて再び眠れない」状態が、いわゆる”早朝覚醒”です。
ただ「年を取ったから」では済ませられません。
私自身も、この早朝覚醒に長く悩まされています。
きっかけは、前十字靭帯断裂での入院です。
入院中は脚の激しい痛みに加え、同室の人たちのいびきで眠れない夜が続きました。
痛み止めや睡眠薬を処方してもらっても改善せず、夜中に何度も目が覚める中途覚醒を繰り返していました。
退院後も、膝の痛みがしばらく続き、中途覚醒は収まりませんでした。
膝の痛みが落ち着いてからも、睡眠の問題だけが残りました。
別の病院で薬を処方してもらいましたが、効かない夜も多く、薬が効いて中途覚醒が起こらない夜は、今度は早朝に目が覚めてしまうのです。
そして、昼間から夕方にかけて強烈な眠気に襲われることもあります。
やがて中途覚醒は落ち着いてきたものの、早朝覚醒だけが残りました。
このように、身体的なトラブルやストレスをきっかけに睡眠リズムが崩れ、その後も睡眠障害が続くことは決して珍しくありません。
早朝覚醒の主な原因とは?
原因は一つではありません。
以下のような要因が複雑に絡んでいる場合が多いのです。
ストレスや不安については、心配事があると、眠っていても脳が休まりきらず、浅い眠りになってしまいます。
うつ病の初期症状の可能性も考えられます。
実は、早朝覚醒はうつ病の初期に現れる代表的なサインの一つです。
気分の落ち込み、やる気の低下などが重なる場合は、専門機関への相談をおすすめします。
加齢による体内リズムの変化も要因の一つです。
年齢を重ねると、自然と眠りが浅くなり、朝も早く目覚めやすくなります。
生活習慣の乱れとして、寝る前のスマホ、カフェインの摂取、運動不足なども、知らず知らずのうちに睡眠に影響を与えています。
明日からできる、早朝覚醒との付き合い方
では、どうすればこの”早すぎる朝”と上手に付き合えるのでしょうか?
時計は見ない習慣を。
夜中や早朝に目が覚めても、時計を見ないようにしましょう。
時間を知ることで「あと何時間しか眠れない」と焦りが生まれ、逆に眠れなくなります。
毎朝の起床時間を固定することも大切です。
平日も休日も同じ時間に起きることで、体内時計が整い、自然な眠りと目覚めが戻ってきます。
「考えすぎ」を紙に書き出すことも効果的です。
寝る前に、不安や頭の中のぐるぐるを紙に書き出すだけで、心が落ち着き、脳も休息モードに入りやすくなります。
朝は必ず太陽の光を浴びるようにしましょう。
朝日には、眠りと覚醒のスイッチを切り替える力があります。
毎朝カーテンを開け、光を浴びることで、夜も自然に眠くなります。
専門家の力を借りるのも選択肢です。
自力での改善が難しい場合は、睡眠外来や心療内科の受診をためらわないでください。
睡眠障害は、相談することで必ず改善の糸口が見えてきます。
毎朝のように、誰にも言えず、布団の中で一人きりで過ごす”早すぎる朝”。
それは、あなたの心と体が静かに助けを求めているサインかもしれません。
眠りは、単なる休息ではなく、自分を癒やし、整えるための大切な時間です。
大丈夫。
今日から少しずつ、生活を見直していくことで、必ず”自然な朝”が戻ってきます。
ちなみに、私の場合は早朝覚醒したときはあきらめて、読書タイムにしたりします。
眠れないことをネガティブにとらえるのではなく、ポジティブに生かす方法です。
おかげで読書数が増えすぎて困っています。
眠れぬ夜に悩むすべての人に、やさしい朝が訪れますように。
参考文献・情報ソース
- 厚生労働省「うつ病」 https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_depression.html
- MSDマニュアル家庭版「不眠症」 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/brain-spinal-cord-and-nerve-disorders/sleep-disorders/insomnia
- e-ヘルスネット(厚生労働省)「睡眠と加齢」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-002.html
- 米国睡眠医学会(AASM)公式サイト https://sleepeducation.org/insomnia/early-morning-awakenings/


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